母なる大地に抱かれる。
~北海道 地上の楽園2010~
こんにちはちゅーりーです。2007年から5年連続で1週間北海道をバイクツーリングした過去があります。この記事ではついに4年目となったバイクツーリングについて紹介します。

北海道バイクツーリングもついに4回目

よくもまあ毎年行ったもんだね・・・
全てが初めての体験で感動に震えた2007年、雨に苦しめられた2008年、寒さに苦しめられた2009年、そして4年目の北海道はどんな表情を見せてくれるのでしょうか。
- 北海道ツーリングのコースやスポットを知りたい人。
- 長期間ツーリングの豆知識や注意点を知りたい人。

4回目のバイクツーリング
Yからのメール
またもやきっかけは6月のYからのメールでした。「今年どうする?」「行く!」それだけで僕らの心はもう北海道です。
Yは元同僚ですが、職場が別になってからはごくたまに連絡を取り合う程度。ただし夏になると北海道に向かうために集う旅の仲間のような関係でした。
ビールを飲みながらの話題は雨と寒さについて。7月は雨が多い、9月はバイクで走るにはつらい気温。
そうなると消去法で8月がベストということになります。仕事の繁忙期を避けて2010年8月21日(土)からの1週間がツーリング日程と決まりました。

消去法で8月!

何事も経験だね
準備を整えろ
4回目となると長期間のツーリングにも慣れたもの。ライコランド(バイク用品店)に一人で行ってニヤつきながら店内を歩いたり、アマゾンで調べたりしていろいろと準備を整えました。
- バッグと靴、ジャケットは防水のものにする。
- 意外と寒い場所もあるのでジャケットは防寒がしっかりしたものを。
- 下着など着替えは1日分ごとにジップロックに入れておくと吉。
- ゴミが捨てられないこともあるのでビニール袋を準備。
- スロットルアシスト(アクセル固定)とビーコム(トランシーバー)は必須級。
- フェリーの売店やレストランは高いのでコンビニで調達してから乗船。
- 道を間違えると大幅に時間をロスするためスマホのナビは必須。
※スロットルアシストとビーコムは過去の記事を参考にしてください。

初年度はよくあんな装備で行ったもんだ・・

手探り感が逆に楽しかったのかもね・・
8/20(金)~8/21(土) 都内~新潟港へ

金曜日に仕事を終え帰宅。4回目ともなると会社でも「また北海道?」なんて言われる始末。案の定緊張とわくわく感から一睡もできず環七近くの待ち合わせ場所へ向かいます。
午前2時、Yと碑文谷近くの駐車場で合流。今年も北海道に行けるといううれしさからテンションはMAXです。そのテンションのまま練馬ICへ向かい高速へ乗り、新潟港へ向けて発信です。
午前4時半に嵐山PAへ到着、明るく見えますが午前4時半です。缶コーヒーを飲んで少し休憩しながら先を急ぎます。深夜のPA、以前も言いましたがなぜこんなにも心を打つのでしょう。

・・・・(無言)

感傷に浸ってるのね・・



そして6時過ぎには関越大和PAへ到着。なぜかセキュリティアラートでクラクションを鳴り響かせる車がおり落ち着きませんでした。

そして余裕をもって10時前に新潟港へ到着。新日本海フェリーの搭乗口へ向かいます。徒歩の人が先に案内され、続いて車、40分以上炎天下で待たされてからバイクの順番になりました。
タラップでバイクごとフェリーに乗り込みます。船底のような場所に案内され、駐車後にエレベーターで船室に移動しましたがすでに汗だく。

ようやく新潟港へ・・

お疲れ様、結局24時間以上起きてるね・・


何をするって?そうまずはひとっ風呂です。混む前に荷物を船室において、風呂で徹夜で走った体をいたわります。船室は今回も奮発して個室を取りました。
そして徹夜の疲れから爆睡してしまい起きたら15時頃。船内をしばし見回った後、やることと言えば・・・そう、酒盛りです。今では関東でも見かけることが多くなったサッポロクラッシックをあおって今回も北海道ツーリングができる幸せに感謝します。
携帯も電波がないためほとんど使えません。やることと言えば海を見ながら酒を飲んで北海道上陸後にどんなことがあるのか期待に胸を膨らませるのみ。のんびりとした時間が流れ、本当に贅沢な時間の使い方だと思います。




またフェリー乗ってみたいな・・・

時間がないとなかなか難しいよね・・
8/22(日) 小樽着~積丹~神威岬~層雲峡

朝4時に小樽港へ到着。例のごとく徒歩→車→バイクの順に下船するためアナウンスがあるまでしばし待機です。30分ほどしてバイク下船のアナウンスがあったのでエレベーターで地下に向かいます。


フェリーでは乗り込んだ時に係の人がロープでバイクを船底に固定してくれていました。下船しに向かった時にはロープはすでに外されていました。
フェリーを降りるとバイクがそれぞれの目的地に散り散りになっていきます。特に他の人と会話とかはなかったけど少し感傷的な気持ちになります。

道内で会うこともあるのかな・・
最初に向かったのは小樽近くの毛無山。なんだか不吉な名前だけど早朝の小樽が一望できてとても良い景色でした。


次に向かったのは積丹半島。前回たどり着けなかったリベンジを果たすためまずは積丹にある島武意海岸(しまむいかいがん)へと向かいます。天気も最高で海沿いを走る際の風も気持ちいいです。やはり8月にしてよかった!

セタカムイ岩。アイヌ語で「犬の神」という意味だそうです。確かに犬の横顔に見えなくもない。
島武意海岸の駐車場にバイクを止めます。駐車場からしてこの絶景!北海道、本当にすごすぎます。

島武意海岸。不思議なトンネルを超えて出会ったのは積丹ブルー!まるでジブリの世界。



神威岬のある積丹は海に突き出る独特の岩と、「積丹ブルー」と言われるエメラルドグリーンの海が美しい日本有数の風光明媚なスポットです。

海が、青い・・・

そのままだね・・・
また、積丹はウニの名産地でもあるため、絶対にウニ丼を食べようと決めていました。ウニ丼は地元の有名店「みさき」へお邪魔しました。ちゅーりーはいくら&ウニ丼を注文。本当に新鮮でおいしかったです。値段は3,000円しないぐらい(2010年当時)



写真見ただけでよだれが・・・

豪華だね!
昼食の後は神威岬へ。駐車場から神威岬へはそこまで急ではないですが長い参道を歩いていく必要があります。そのかいあって圧倒的な景色で歩く価値は十分にあります。






幻想的な門を通り、しばらく海への道を歩いた後に遥かかなたに見える海から突き出た尖った岩たち。とても神々しく自然が作った風景にはとても見えません。

岬の先まで行くのは大変でしたが、とても幻想的でした

なかなか日本じゃ見れない景色だね
そのあとは層雲峡へ向かいます。切り立った崖がまた非日常感を醸し出しています。宿泊は層雲峡マウントビューホテル。
落ち着いた雰囲気のホテルでしたがとにかく食事がうまい!材料が良いのかコックさんの腕が良いのかわかりませんが、Yと一緒に唸るほどの美味さでした。北海道の焼酎である鍛高譚もロックでいただき、ほろ酔い加減で本当に幸せ。(サービスで濃いめにしてもらいました)

う、うまい!

素材かな?料理の腕かな?
8/23(月) 層雲峡~黒岳ロープウェイ~稚内

次の日は6時半、朝早く黒岳ロープウェイへ向かいます。ホテルからは徒歩で迎える距離でした。




層雲峡温泉を出て、稚内目指しひたすら先に進みます。そして名寄で思いがけず出会ったのがひまわり畑。地平線のかなたまでひまわりが咲き誇っており、本当に素敵な風景でした。





見たこともない規模のひまわり畑でした

童話の世界みたいだね・・
ひまわり畑に別れを告げ、次に向かったのは宮の台展望台。確かにすごい、すごいんだが、今まで北海道の景色に圧倒されっぱなしだったため、まあまあ、という評価に。周辺は牧草地となっており牛が多かったです。



夜は知床グランドホテル(現:北こぶし 知床ホテル&リゾート)。夕飯はホテル近くのえぞ番屋へ。地元民が集う居酒屋、という感じでしたが香ばしい雰囲気で料理も北海道らしいものがそろっており最高でした。




塩辛とゆでたジャガイモはうまかった・・

酒の肴にぴったりだね!
8/24(火) 稚内~紋別~川湯温泉

翌日は早朝から宗谷丘陵へ。だだっ広い丘陵には誰一人おらず、ゆっくりな時間が流れます。壮大な自然の前ではちっぽけな心配などどこかへ行ってしまいそう。
悩んだら北海道へ行け!

早朝の宗谷丘陵。見渡す限りの草原にあたたかな風が吹き、楽園のような光景に心が洗われます。

早朝のためか、自分たち以外には誰もいませんでした。
穏やかな自然を担当した後は宗谷岬に向かいます。2回目ともなると余裕のちゅーりー達でした。マイナスの気温が体験できるという流氷館にも立ち寄ります。氷の上に無造作に置かれるはく製がなんだか不気味でした。





またも宗谷丘陵へ。本当にのどかでいい場所です。壮大な自然の中でゆっくりと時間が流れ、ただその美しさに圧倒されため息をつく。ちゅーりーの人生で一番の瞬間かもしれません。


この日はまだまだ終わりません!次はエサヌカ線。きっと日本一まっすぐな道です。地平線までどこまでも続く一本道。まるで映画の世界です。北海道、広大すぎるぞ・・。



そのあとは川湯温泉まで向かいます、ついたころには辺りはもう真っ暗。宿泊は川湯観光ホテルです。厳選かけ流しの大浴場がある落ち着いた雰囲気のいいホテルでした。お食事処でビールで乾杯!
朝食バイキングの料理や飲み放題の牛乳がおいしかったことを覚えています。

8/25(水) 川湯温泉~根室~釧路

川湯観光ホテルで朝食をとった後、まずは屈斜路湖を見下ろす美幌峠へ。もはや定番のスポットですが何度来ても見事な風景に目を奪われます。本日もいい天気で気温もちょうど良いです。8月の北海道はやはりツーリングに最適!



そしてそのあとは美幌峠のさらに山奥にある津別峠へ。そこで衝撃の出会いが!

え!?
なんとキタキツネ!。随分と人に慣れた個体です。




津別峠のおばちゃんが餌付けしていたっぽい!果たしてやっていいことなのかわかりませんが、もう時効ですね。津別峠の石碑とパシャリ!ご利益がありそうです。

おばちゃんとキタキツネに別れを告げ、今後は北海道最北端の根室へ向かいます。ノシャップ岬ならぬ納沙布岬(のさっぷみさき)です。
なだらかでまっすぐな道が続きついついスピードを出してしまいます。根室への途中で丘の連続した道路で対向車がパッシング。気になってスピードを落とすとなんと丘に隠れてスピード違反の取り締まりが!地元の人に助けられました。
そして納沙布岬へ到着!、この先に北方領土があるそうです。襟裳岬ほどではないですが物寂しい印象を受けました。ライダーなどそれなりに人でにぎわってはいました。


根室の大八食堂で名物の花咲ガニを食します!これで1,200円ぐらいでした。カニを選んで注文すると店の奥のテーブルに案内されます。そして2人分の焼きさんま定食が突然運ばれてきます。ご飯とみそ汁、大きな焼きさんまでこれだけでお腹いっぱいになりそう。

「いやいや・・頼んでないです!」と店の人に伝えると、「カニを買ったからサービス」だそうです。もはやサービスのレベルを超えています。北海道、やっぱり懐が深い・・。花咲ガニはハサミで割って食べましたが、甘みが強く濃厚な味でした。
宿泊は釧路のビジホへ。夕飯は前に行った炉端焼きの店が開いておらず、適当に居酒屋で済ませました。
8/26(木) 釧路~夕張~登別

ついに楽しかった旅もついにクライマックス。この日も天気は最高です。夕張を通った時に北海道物産センターに立ち寄って夕張メロン熊のグッズを購入。木炭ラーメンという麺に炭を練りこんだラーメンを食べました。味はというとそこまで特徴がありませんでした。
※残念ながら夕張市の経営困難に伴い物産センターは閉鎖されたようです。

そして日勝峠を経由して登別温泉街へ。温泉街を楽しむために5時前にはホテルに到着していました。それから浴衣に着替えて観光としゃれこみます。






暗くなってきていい雰囲気に。体験したことはないですがスマートボールのお店なんかもありました。昔はもっともっと温泉地として栄えていたんでしょうか。



風情があってなかなかいい雰囲気です。
宿泊はホテルまほろば。温泉も広く、なかなかおしゃれな感じのホテルでした。


8/27(金) 登別~室蘭~苫小牧

登別の北にある大湯沼へ。お湯なのに沼という不思議なところです。遊歩道があり森の奥に入ることができました。温泉の川のようになっており、大勢の子供が水着で遊んでいました。




フェリーが出るのは18:45なので時間いっぱいまでツーリングします。まずは室蘭の地球岬へ。360℃のパノラマで地球が丸く見えるという場所です。


昼ご飯は例のごとく北のランプ亭へ!相変わらずのボリュームとコスパで北海道のグルメを最後に十分に堪能しました。



そして今回最難関のインクラの滝!砂利や水たまりのダート道を走ること8km。ようやく遠くにインクラの滝が見えます。途中で挫けそうになるぐらいとんでもなくつらかったけど、いい思い出になりました。





そしてコンビニに寄った後18時に苫小牧港へ。今回の旅は天気も良く本当に最高でした。ただただ旅が終わってしまうのが名残惜しくて帰りたくない、という気持ちでいっぱいです。来年もまた来るよ!出航時には心の中で叫んでいました。

8/28(土) フェリー〜大洗〜東京
翌日14時には大洗港へ到着。関東はとにかく暑く湿度が高いです。来年もまた必ず北海道へ!そう誓って旅の余韻をかみしめながらそれぞれ帰路につきました。

まとめ

今回のツーリング日程は2010年8月20日(金)~2010年8月28日(土)でした。
天気にも恵まれ、本当に楽しいツーリングとなりました。
8/20,21 都内~新潟港: 約320km
8/22 小樽着~積丹~神威岬~美瑛~層雲峡: 約400km
8/23 層雲峡~黒岳ロープウェイ~稚内: 約300km
8/24 稚内~紋別~川湯温泉: 約400km
8/25 川湯温泉~根室~釧路: 約280km
8/26 釧路~夕張~登別: 約400km
8/27 登別~室蘭~苫小牧: 約100km
8/28 大洗~都内: 約170km
7月は雨が多い、9月はバイクで走るにはつらい気温。消去法で8月のツーリングとなりましたがこれが大成功。8月は晴れの日が多く、心地よい気温で本当に走っていて気持ちがよかったです。

天候にも恵まれ、最高の年でした

楽しい旅だったね!
GLMOW!
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